受賞者ニュース

浮く船着き場がある橋
▼安生さん・石井さん 審査員奨励賞

2015年7月

「往来・停泊」空間をテーマに斬新な構造を募集した「学生・若手実務者のための第2回2015構造デザインコンペティション」(同コンペ企画運営委主催)で、安生仁さん(建築都市環境学専攻修士1年=多田脩二研究室)と石井那実さん(建築都市環境学科4年=田島則行研究室)の「Bridge Station‐浮力を利用した船着き場の提案‐」が審査員奨励賞に決まった。6月20日、東京都港区の建築会館で開かれた2次審査会場で表彰された。
安生さんら2人は、隅田川にかかる唯一の歩道橋・桜橋(浅草)に着目。今はX字型をしており、花見客や夏の花火大会の屋形船でにぎわうが、普段は閑散とすることも。
浮力を利用した船着き場を設け、親水堤としてヒトとフネが共にある橋に変えてみたら……。
構造は上下の弧で支えるサスペンアーチを採用し、下のアーチは水中に入れて浮力で荷重を軽減。また、アクリルのボックスにして水面下を人が歩くことができるようにした。
上のアーチは通常の橋、下アーチとの間に構造体とは独立して水に浮いている船着き場を作り、今までにない空間を作り出した。
安生さんは「1年間学んできた構造のことを生かし、構造の著名な方々に評価して頂きうれしい。石井さんと、手伝ってくれた後輩や研究室のみなさんにはとても感謝しています」。
石井さんは「コンぺに費やした日々も、著名な構造家の方々と話し講評していただいたことも貴重な時間でした。構造の難しさ、面白さを改めて実感しました」と語った。(CITニュースより)