活動報告・ニュース

田島研究室:“袖団”活動成果を習志野市役所にて展示

2017年9月8日

習志野市・袖ヶ浦団地の活性化プロジェクトに加わっている5つの研究室が9月の5日間、習志野市庁舎グランドフロア市民ギャラリーで、これまでの活動の成果発表展示会を開いた。
 本学の津田沼と新習志野キャンパスの中間に広がる袖ヶ浦団地は総戸数2990戸。1967年の入居開始から50年を経て住民の高齢化が進み、空室が増加。空き店舗も目立っている。
 そこで習志野市と管理事業主の都市再生機構(UR)、本学の3者が協力して2015年から「袖ヶ浦団地活性化プロジェクト」に取り組んでいる。
 参加しているのは建築学科・田島▽都市環境工学科・鎌田、佐藤▽デザイン科学科・倉斗、稲坂の各研究室。
 中心となって活動している田島研は、都市再生という幅広い枠組みの中での建築や街づくりの研究の一環として、学生が団地の1室で共同生活する「シェアハウス」を行っている。
 鎌田研は団地住民と学生の交流によるコミュニティー活性化のあり方と方策を探るための各種のアンケートや実態調査、佐藤研は袖ヶ浦団地の住民がどのような生活条件が満たされれば「幸福」と感じるかを、千葉県内の他の3つの大規模団地と比べる「生活満足度調査」などを行ってきた。
 また、倉斗、稲坂の両研究室では、学生たちがコンセプトプロモーション、デザインコンストラクション、エクスペリメントリサーチというデザイン科学の手法を使って、団地住民の交流を促進する可動式の大型本棚「ぶっくる」を製作した。
 9月8日と11~14の5日間、ポスターセッション方式で行われた「成果発表展示会」には、一般市民のほか市の職員、市議会議員など700人近くが見学に訪れ、千工大の学生たちの地域活性化のための活動に改めて理解と関心を示していた。
 同団地では現在、男子5人と女子3人が3LDK3室をURから賃借し、シェアハウスをしている。個々のプライバシーを尊重しながら快適な共同生活を送るために、設計から工事までの工程を全て自分たちの手で行うDIYリノベーションも行ったという。
 学生センターはこのような学生の活動を支援し、同団地を“準学生寮化”することも視野に入れている。