レクチャーシリーズ

2017年度第5回レクチャーシリーズ:野生司義光氏

2017年12月20日

2017年度
第5回目のレクチャーシリーズ

2017年12月20日 18:00〜19:30

建築家 野生司義光氏
講演テーマ『数寄屋からコンサートホールまで』


千葉工業大学建築都市環境学科では、2013 年より始まったレクチャーシリーズを今年度も開催いたします。 様々な分野で個性的な活動をしている様々な領域の講師をお招きし、今後の建築のあり方、都市のあり方、 そして環境のあり方を検証します。

会場:千葉工業大学 津田沼キャンパス
(JR総武線津田沼駅 南口駅前)


2017年最後となる第5回のレクチャーシリーズは、千葉工業大学建築学科の卒業生であり、長らく非常勤講師として設計教育に携わってこられた野生司義光先生に登壇いただいた。これは野生司先生の退任を記念しての最終講義を銘打ったもので、「「空間づくりのフィロソフィー」数寄屋からコンサートホールまで」と題してレクチャーが行われた。
野生司義光先生は、千葉工業大学建築学科創設時の教授の1人である建築家・野生司義章氏の長子である。幼い頃に父・義章氏の傍らにあり、20世紀を代表する世界的建築家であるヴァルター・グロピウスと共に写った写真などを見せながら、建築家になるまでの足跡を辿るところからレクチャーがスタートした。
主となった内容は、建築家として設計に携わった作品を振り返ることで、まずは所員として勤めた松田平田坂本設計事務所(現・松田平田設計)にて担当した山形県信連事務センター、千吉烏丸ビル、宇都宮市庁舎コンペ案などを取り上げて、設計の考え方や姿勢について述べられた。
続いて、野生司環境設計を設立してから今日に至るまでに手掛けられた建築作品を取り上げてレクチャーされたが、それは独立後すぐの代表作として有名な銀座九兵衛本店での隅々にまで徹底されたディテールの巧みさからはじまり、その手がけた仕事のデザインや用途が極めて幅広く、いかに野生司先生の仕事が多方面から評価され、多くのクライアントに支持されてきたかを物語るものであった。
レクチャーの後は片山律教授も交えての対談となり、とりわけ印象的であったのが、建築空間を造り上げるためのディテールへの深い造詣を語られる姿であり、それがまさに野生司先生がレクチャーで主題とした建築家のもつべき「フィロソフィー」であった。会場には多くの卒業生も参加されており、いかに野生司先生が厚い尊敬をもって慕われてきたかを伝えるもので、大変な盛況をもってレクチャーを終えられた。 (藤木竜也)