石原 沙織教授
建築材料、都市緑化、サステナブル
建築材料は、柱や梁といった建物の骨組みに用いられる構造材料と、内外装に用いられる仕上げ材料に分けられます。仕上げ材料は様々な劣化因子から構造材料を守り、建築物を長寿命化させる役割があります。私の研究室では、仕上げ材料を研究対象とし、建物を健全により長持ちさせるための研究、都市緑化に関する研究、漆喰やこけら葺き屋根などの伝統的建築構法の性能を工学的に明らかにするような研究を行っています。
建物を長持ちさせるために大切な防水
建物は屋根,外壁,浴室等の室内床等、様々な場所が防水されています。これは単に漏水を防ぐためだけではなく、建物を水から守り長持ちさせるために行われます。なぜならば、水は建物に使用する様々な材料の劣化を促進してしまうからです。例えば木材は腐朽し、鋼材は錆びてしまいます。それを防ぎ、長く建物を使用し続けるためには、水から守ることが必要不可欠なのです。研究室では、健全な防水を維持するための様々な研究を行っています。
健全な都市緑化の維持
屋上緑化や壁面緑化等による都市緑化は、近年至る所で目にするようになってきました。しかし適切な維持管理が行われない場合、不具合が生じる場合があります。例えばアスファルト舗装が街路樹の根により持ち上げられている光景は誰もが一度は目にした事があると思います。根は水がある場所を目指して予想以上の力で生長するため、特に屋上緑化や壁面緑化の場合は建物に損傷を与えかねません。そのため、研究室では健全に緑化を維持するための研究を行っています。
研究室の様子
研究室では“研究”が主軸となります。分野の特性上、何かを作製したり実験を伴うことが多く、時には共同研究等で実際の建築現場で実験を行うこともあります。また研究以外では見学会やゼミ旅行、スポーツ大会や各種季節行事など、様々なイベントを行っています。研究室メンバーの交流を深める事で、自然と良いチームワークが形成され、オンとオフを切り替え研究もイベントも楽しみながら行うことで、結果として良い研究を行えます。